哀しい野獣たち

いつも文句ばかり言っている人がいる。

いつも誰かのせいにしている人がいる。

社会がよくない、とか、

周りが理解してくれないとか、

生まれつき運が悪いとか、

そして、そのやるせない想いを、

だれかにわかってもらいたくて、

やり場のない想いを

誰かに受け止めてもらいたくて、

暴れる、

暴言を吐く、

傷つける、

でも、本当は自分が一番傷付いている。

だから、彼らは手負いの野獣となる。

でも、

彼らは、心のどこかで願っている。

この魔法を解いてくれる人が現れるのを。

自分が新しく生まれ変わる瞬間を。

でも、

彼らは気付いてはいない。

自分を野獣に変えた魔女なんていない。

自分で、野獣の仮面をつけているだけ。

だから、それを外せるのも、

自分だけだということに。

この世界は、

哀しい野獣で溢れている。