ときのまにまに 草稿③「星の王子さま」で思う、本当に人が求めているもの。
本当に人が求めているもの。
自分は何を求めているのだろう、
自分は何を探しているのだろう、
何を手にすれば満足するのか、
何を見つければ、満足するのか、
人は誰でも、何かを求めて生きている。
わたしもずっと求めて生きてきた。
幼いころは物語の中に行きたかった。
だから自分で物語を作ることにした。
中学生のときは、友達と一緒に遊びたかった。
だから引きこもりをやめ、外の世界に戻った。
大人になるころは、前向きな生き方を求めていた。
だから、たくさんの人たちと出会い、恋もした。
社外活動や異業種交流会に参加した。
でもそれは自分の居場所、住む世界を求めていたのかもしれない。
それは人から与えられた場所ではない。
誰かが作った場所ではない。
自分だけの場所だ。
王子さまが住んでいた星のような、
全てが自分の中で完成している世界。
だけど、一本の枯れない花が咲いている世界だ。
ほかの星がどんなに広く大きく見えたとしても、
どんなに豊かに見えたとしても、
それを羨ましく思えたとしても、
多分、そこでは満足することは出来ない。
わたしだけの枯れない花は、そこでは咲くことが出来ないのだから。
でも人は自分が本当に求めているモノがなかなか分からない。
だから何かを手に入れても、
どれだけ持っていても、満足することが出来ないのだ。
だから、今、わたしが何かを求めているのであれば、
きっとまだ自分の星を見つけていないのかもしれない。
そしてそこへ還る道も見つけていないのかもしれない。
星の王子様は、重すぎる体を捨て、星へ還った。
わたしも、何かを捨てる必要があるのだと思う。