声なきものの声
新型コロナウイルスの影響で、
全てのことがリセットされた。
自分たちの窮状を知ってもらおうと、
多くの人たちが声を上げている。
その人たちに応ええようと、
多くの人達が、エールを贈っている。
オンラインでつながっている人たち、
積極的に発信している人たち、
いつだって、だれかが聞いてくれる。
誰かが見ててくれる。
そういう人たちは幸せかもしれない。
でも、本当に支援を必要としているのは、
声を挙げられない人、
声を挙げる術を知らない人、
声を挙げる気力を失った人たちだ。
声を持っている者には、声なき人の辛さは分からない。
想い伝える術を持っている者には、伝わらない辛さは分からない。
自分を信じている者には、自分に裏切られる痛みは分からない。
だから、声なきものたちの想いが届かないのかもしれない。
そういう、声なき人たちの言葉を誰が聴くのだろう。
その想いは誰が受け止めるのだろう。
そこにこそ、支援の手が必要なはずなのだから。