待ちきれなくて

公共交通を使って移動する時は、
いつも音楽を聴くことにしている。
日中の喧騒を聞くこともなく、
自分の世界に浸れるからだ。

Apple musicサービスを利用しているので、
選曲も、その日の気分次第だ。
Bluetoothのイヤホンもジャマにならない。
つくづく便利だな〜と思う。

今日は仕事が早く終わったので、
一本早いバスに間に合った。

連日、続いている雨のせいなのか、
バスは通勤帰りの人や学生で結構混んでいた。

住宅街に入ると、人は少しずつ降りていく。
わたしの家は、そのは終点にある。

ようやく乗客がまばらになってきた、
そのとき、一人の少年が目に入った。
手にしていたのはCDのケース。
そばにはCDショップの袋と、
透明な包装材があった。
買ったばかりなのだろう。
中に入っていたフォトブックを真剣に見ている。

わたしも学生の頃はCDを買っていた。
発売日が待ち遠しかった。
自転車をフルスピードで飛ばして帰った。
部屋に駆け込み、すぐに封を切った。
その夜は何度も何度も同じ曲を聴いた。

あの頃が懐かしい。

この少年の姿に、あの頃の自分を思い出す。

今晩は、ちょっとだけあの頃に戻って、
懐かしい曲を聴いてみるのもいいかもしれない。