ミミズの散歩道

見たくないものほど、目に入ってしまうのが世の常かもしれない。

料理に巧みに混ぜ込まれたシメジ、

木陰ひっそりと張られたクモの巣の発見は、

誰よりも速く見つけ出せることができる。

そんなわたしが目にしたものは、

巨大なミミズだった。

もちろん好きではない。

でも小さなモノだったら、きっとそこまで見えなかっただろう。

だけど、桁外れに大きかったそのミミズは、

微妙な伸縮運動までよく見えた。

しかも、何か事故があったらしく、

しっぽ(?)の先がちぎれていた。

思わずギャっと叫び、

足早に通り過ぎ、母の車に乗った。

「あんな、大きなミミズ、どこから来たん!」

そういう私に、母はしれっと

「さあ?近くにいるんじゃない?たまに見かけるよ。」

たまに見かける?

この巨大ミミズを?

本当に同じミミズ?

いや、こんなのが複数いるなんて、考えたくない。

それに、ミミズってこんなに白昼堂々と、

散歩するもなん?

フツー、もっと小さくて、土の中にいるんじゃないの。

今年は冬らしくない、暖かい日が続いている。

陽気に誘われて出てきたのだろうか。

そして、密かに散歩を楽しんでいたのだろうか。

でも、運悪くそこでしっぽがちぎれるような、

事故にあったのかもしれない。

そういうミミズに、

少しだけ嫌悪感意外な想いも出てきた。

でも、願わくは、

今後の散歩は、どうか私の目に触れない場所にいってほしい。