北風と太陽 ー言葉編ー

北風と太陽の話、知っていますか?

旅人の上着を脱がすことが出来るのは、

どちらだろう、と競う話です。

北風は、もちろん自分だと言いました。

「上着だろうがなんだろうが、吹き飛ばしてみせる。」

太陽は笑って答えました。

「では、お先にどうぞ。」

北風は早速、上着を吹き飛ばそうとします。

しかし、旅人は吹き込んでくる北風に、

上着が吹き飛ばされないように、

襟元をますます強くにぎります。

北風は、とうとう諦めました。

太陽は静かに言いました。

「次は、私だね。」

風が止み、日差しが少しずつ強くなってきました。

天気の急変に、旅人は不思議そうでした。

でも、暖かい日差しを受けて、

「なんて暖かいのだろう」と呟き、上着を脱いだのです。

この物語を読んだとき、

強さではなく、暖かさが人を動かすのだと気づきました。

でも、北風が最初に吹かなかったら、

暖かさにも気付かなかったかもしれない、とも思いました。

力強い言葉だけがモノゴトを動かすわけではありません。

自分の力だけで、モノゴトが決まるわけではありません。

何を書けば北風になるのか、何が太陽なのか、

そのことは、今日何を書こうかと考えるときの一つの礎になっています。