イミテーションダイヤモンド

本物のダイヤモンドには手が届かなくて、

偽物のガラス玉で自分を妥協する。

そうして、自分を納得させる。

心の穴を埋めたくて、

すぐ手に入るガラス玉を掴もうとする。l

そういう時期がわたしにもあった。

そのダイヤモンドにも似た輝きが、

そのときの私には必要だった。

でもそのガラス玉は、あっという間に、

わたしの手から離れていった

わたしよりもそれを必要としている人がいた。

その人にとっては、それはかけがえのない宝物だった。

でも、そのガラス玉を失ったとき、わたしは傷ついた。

二度とガラス玉なんて手にしないと誓った。

どうせイミテーションだ。

他のオンナにくれてやる!

そう思った。

でも、今はわかる。

ガラス玉かダイヤモンドかなんてどうでもよかった。

わたしが求めているダイヤモンドではないと、

心のどこかで分かっていたのに、

そこに甘んじようとしていた虚栄心、

手っ取り早い快楽に身を委ねようとしていた、

浅ましい欲情、

それに見苦しいまで執着していた、

自分自身の姿に傷ついたのだ。

自分の誇りを、自分で傷つける。

これ以上の侮辱があるだろうか。

イミテーションダイヤモンドとは、

偽善や虚栄で飾った、

偽物の感情のことをいう。