「まだ、言えない」
ずっと言いたかったんだ。
自由に行きたい!
やりたいようにやりたい!って
でも、お母さんがいつも「いい子でね」って言うから「いい子」でいようとしてきた。
でも、いい子ってなに?どんな子のこと?
お友達に親切にしてあげるとか、
お行儀よくしている、とか
決してわがままを言わない、とか、
そういう子だったら、いい子なの?
わたしの宝物が取られそうになっても、
みんなと一緒になって、大はしゃぎしたくても、
ずっと我慢していろってことなの?
だから、そうして生きてきた。
でも、心の中にずっと違和感があった。
なぜ、我慢をするのがいい子なのだろうと思った。
そう思ってしまうことも悪いことのような気がして、考えないようにしていた。
でも、今は幸せだ。
あの頃のわたしは、もういない。
人生のレールから、ちょっとだけ外れても、
今はやりたいことをしている。
いろいろな人たちが、いろいろな価値観の中で、
自由に生きていている現代で、
わたしも、その中のひとりだ。
時間が経つのも速く感じる。
思ったより大変なことはたくさんあるけど、
目にするもの、聞こえてくるもの、全てが新鮮で、
全てのことが光り輝いている。
これがわたしのやりたかったことだ。
これがなりたかったわたしの姿だ。
でも、彼女もまだ気づいていない。
いつの間にか、良くも悪くも。
彼女の中で、問題がすり替わってしまっていたということに。
どこがすり替わったのか、
どこですり替わったのか、
あなたは、答えられますか?